『暑さ寒さも彼岸まで』

 厳冬の寒さも、三月に入り寒暖を繰り返し、それぞれ寒の時も暖の時も徐々に気温が
上がり、彼岸の中日を過ぎるとようやく春らしい陽気になるようです。
 ふりかえれば、去年の秋は彼岸を過ぎても残暑厳しく秋らしく陽気もなく、いきなり
冬が来て雪国の方々は雪の災害に見舞われ、頭が下がる思いです。年明けて二月の終わ
りには2011年の被災地大船渡に山林火災、2424人が避難生活を強いられ、人類の手によ
る消火活動では追いつかず、自然の恵みたるまとまった降雨により火勢が収まり、発生
から12日目に避難解除されたそうです。自然大災害は人類の手では、為す術無しの現実
を見せられました。
 さて二十日は彼岸の中日、当山では彼岸の法要を執り行います。此岸から仏の世界を
彼岸と見たせた彼岸の行事、これは彼岸に到達するため、静かな心にする修行の1週間
です。今いる自分は、過去にいるご先祖からつながれ、今いる自分は、未来へとつなぎ
ます。過現未のつながりを絶やす絶やさぬは、今いる自分に他なりません。自分は一人
ではない、森羅万象とつながり生かされております。そう感じるとお陰様の心持ちとに
なり、仏の心で生きる人となります。実は仏の心で生きる人のいる場所を彼岸と呼びま
す。幸せの彼岸は遙か彼方ではなく、私たちのすぐ近くにあります。穏やかな春の到来
はすぐそこ、万物の生命と環境を尊重しいのちに合掌。

『鬼は〜外、福は〜内』

 もうすぐ節分を迎えますが、当山はコロナ禍の影響で法要を
自粛しておりましたが、本年より再開させていただきます。生きている方々へ活を与え
られる法要なので、待ち遠しく思います。
 さて暦を見ると本年二月二日が節分に成っております。三日でないので調べてみます
と、節分とは、中国で発祥した暦法「二十四節気(にじゅうしせっき)」に由来するも
の。もともとは「立春、立夏、立秋、立冬」の各前日が節分とされていましたが、現代
では特に重要視されていた「立春」の前日のみ定着しました。
 本年は、地球と太陽の位置関係などから暦がずれる影響で1日早まり、「立春」が2月
3日となり、「節分」は例年より1日早い2月2日となったそうです。明治30年以来124年
ぶりに2月2日だそうです。
 恵方巻きや豆撒き等の習慣はまだまだ見られますが、玄関先に柊鰯を貼り付けてる家
は見かけなくなってきました。私が子供の頃聞いた言い伝えは、節分に来る鬼は鰯の臭
いが嫌いなのと柊の葉の棘が目に刺さり目がつぶれるから怖いんだよ。鬼が家に入って
来れないように柊鰯を飾って鬼からお家を守ろうとのおまじないです。
 おのおのが出来る範囲で、節分の行事を楽しみたいものです。

年末年始のお知らせ

 令和六年もあと僅か、ふり返れば、能登大震災に始まり日本列島至る所気象災害に見舞われ、四季を感じられぬ陽気の一年で有りました。体調管理に留意し皆様余日をお過ごし、新年をお迎え下さいませ。
 いのちに合掌、諸行無常の世を生かされ流れ転び起き、いつかは果てる我が生命(いのち)を認識し、万物の生命を尊重し共有し育みあい、その中で生かされている我が身だからこそ、力を尽くして誠実に精一杯生きることが尊いと自覚しながらこの世を全うしたいと思います。
 結びに、昨今の郵便事情を鑑み、年賀状のご交誼頂いてる皆様には、大変恐縮ですが、本年から、この年末年始のお知らせをもって年頭のご挨拶とさせていただきます。
 では、迎える新年に、自ら誓いを立て、願をかけ、生かされてる尊い命に感謝し、明日に希望を託して一日一日精いっぱい生き抜きましょう。                             合掌 

 年末の法務は十二月二十五日までで終了とさせて頂きます(急用はご連絡下さい)。深妙寺では来年度の行事を左記のように執り行います。 

  記
元旦祝祷会   一月一日(水)午前九時より午後三時まで 
節分会     二月二日(日)午後二時
        本年度より節分前後土日に変更、豆撒き再開
春季彼岸会   三月二十日(春分の日)午後二時       
新盆合同法要  七月六日(日)午前十時
盂蘭盆施餓鬼会 七月二十一日(日)午後二時
秋季彼岸会   九月二十三日(秋分の日)午後二時
宗祖御会式   十月二十六日(第四日曜)午後二時 

※深妙寺では護持丹精の為会費(一ヶ月、一口百円より)を募っております。檀信徒以外の方でも協力頂ける方は、よろしくお願い申し上げます。又、当山ホームページ一ページ目を、毎月更新してますので是非ご覧になって下さいませ。http://www.jinmyouji-nokotsudou.jp/  
  令和六年年十二月一日
当山有縁各位